エリスとブリッジスとレヴィンとレビンソンと
昨日、いいことがあったので今日のブログは小休止、というか好きなままに書いてみた。
似たような理論家の名前
大学などで心理学を体系立てて学んでいればこのような事にはならないのだろうが、私のように基礎などなく詰め込みでキャリアカウンセリングを学ぼうとするものにとって、カタカナの理論家の羅列は苦痛である。
キャリアコンサルタント試験には、名前と理論のキーワードの組み合わせがあっているかどうか問われる(例:ホール - プロティアンキャリア等)が、いちいち頭から煙がでて止まらない。
その筆頭がエリスとエリクソン
紛らわしい名前をもつこのエリ兄弟(いま勝手に名付けた)であるが、理論の違いを述べておく。
エリス
アルバート・エリスは、アメリカの臨床心理学者(1913-2007)。論理療法(Rational Therapy→のちに論理情動行動療法Rational Emotive Behavior Therapyに改称)の創始者。
来歴などはWikipedia(アルバート・エリス - Wikipedia)にゆずるとして、試験に出がちな項目としておさえておきたいのが「ABC理論」「ABCDE理論」である。
アガサ・クリスティーのABC殺人事件を彷彿とさせるがたぶん関係ない。
- A:Activating event(出来事)
- B:Belief(信念)
- C:Consequence(結果)
A(出来事)とC(結果)との間には、その人の受け止め方B(信念)がある。このBが非論理的(=イラショナル・ビリーフ)だと人は不快な?結果を引き起こす。このイラショナル・ビリーフを、以下D/Eの過程によってラショナル(Rational)な状態にすることを目的にする。
- D:Dispute(反論)
- E:Effect(効果)
エリクソン
エリク・H・エリクソンは、アメリカの発達心理学者・精神分析家(1902-1994)。「アイデンティティ(自我同一性)」という概念を提唱した。
また、テストに出やすいのが8段階の心理社会的発達理論の部分なので併せて覚えておきたい。
- 乳児期(○希望を得られる ×ひきこもる)
- 幼児前期(○意思を得る ×強迫観念)
- 幼児後期(○目的を得る ×抑制される)
- 学童期(○適格 ×不活発)
- 青年期・思春期(○忠誠 ×役割の拒否)←モラトリアム、アイデンティティ拡散
- 成人期(○愛 ×排他性)
- 壮年期(○世話 ×拒否)
- 老年期(○英知 ×侮蔑)
ちなみにエリクソンの
アイデンティティという字面を目にすると、頭の中にいつも流れてしまって止まらないのがこちら。一人カラオケの頻度が高まろうというもの。
ブリッジスとジェラットも
一見これは「似てないだろ」と思われると思うが、濁点で始まり5文字という共通点によって、一瞬「あれ?」と思う2人なのである。
ブリッジス
※この人はWikipediaが見つからなかった。以下のリンク先によると、アメリカの人材系コンサルタントとのこと。
ブリッジスの唱えるトランジションは、年齢は関係なく以下の3段階があるとされている。
- 何かが終わるとき
- ニュートラルゾーン
- 何かが始まるとき
※テストの出題では、「何かが始まるとき」が1番になっている時があるが、誤りである。何かが終わって始まるのである。
ジェラット
「夢見ることを大切に」の人である。意思決定において、前期は経済学における投資戦略理論を意思決定に応用し「合理的意思決定」を提唱(予測システム・価値システム・決定基準)。後期は積極的不確実性(直感や非合理的側面も重視)を取り入れている。
この「積極的不確実性」はクランボルツの計画的偶発性と似ているので混同しないよう注意。
レヴィンとレビンソンも
レヴィンを最初に見たときは、先に習っていたレビンソンの書き損じかと思ったが別人であった。
レヴィン
ラクリマクリスティというバンドのドラマーではない。クルト・レヴィンはドイツ生まれの心理学者(1890-1947)。大人でも子供でもない青年期の人たちについて「マージナル・マン(境界人)」と呼んだ。
レビンソン
ダニエル・レビンソンはイェール大学心理学教授(1920-)、先に挙げたブリッジスとは異なり、みなほぼ同じ年齢の段階で同じようなトランジション(過渡期)を迎えるとした。次の3つの過渡期は覚えておきたい。
- 成人への過渡期
- 中年への過渡期(人生半ばの過渡期)←重要
- 老年への過渡期
著書に「ライフサイクルの心理学」があり、キーワードとして覚えておきたい。
そしてレビンソンとエリクソンも混乱の元
両名ともすでに挙げているが、この2人も大混乱である。
いよいよ今週末、国家試験の学科・論述が行われる。一層気を引き締めて復習に取り組みたい。
本日は以上です。
※上記で挙げた諸理論はWikipediaや各種Webサイトとテキストを読んで自分が受け止めたものを若干咀嚼して書いているので、誤っていたらすみません。