グループ・アプローチとは
※過去問を解いていて、引っ掛かりのあったキーワードを中心に調べたものをUPしていきます。私の自己満足で五月雨式に書いていきますので、このブログを読んだところで体系的・網羅的に学べるものではありません。
グループ・アプローチとは
国家資格キャリアコンサルタント試験の第1回・第2回の過去問を解いたが、かならず1問は載っている問いに「グループアプローチ」がある。常識の範囲で解けそうな気がするので、これまであまり重要視していなかったが、せっかくなので調べてみた。
まず、受験者なら手に入れておきたい必携の書をひもとく。
【キャリアコンサルティング-理論と実際 4訂版/木村周】
https://www.amazon.co.jp/dp/4875632673
こちらの第2部第6章(P316以降)にくわしい。
この本では、以下のような呼び方で呼ばれている手法をまとめて「グループ・アプローチ」としている。
- グループ・ガイダンス
- グループ・カウンセリング
- グループ・エンカウンター
- 構成的グループ・エンカウンター
- サイコエデュケーション
グループ・アプローチの定義は以下のとおり。
共通の目標と類似の問題を有するクライエント数人が会合し、リーダーの助言のもとに相互の情報、意見を交換し合うことによって、各自の問題解決に資することを目的にするグループ活動
さらに本文を要約すると「参加者相互の話し合いや交流の結果、問題解決のヒントを得たり、学習・動機付け・必要な態度の形成に至ることを目的としている」だそうで、お互いが対等に学びあう姿がイメージされる。
ファシリテーターの役割
試験でよく問いに出てくるのは、キャリアコンサルタントがグループ・アプローチのファシリテーター(グループリーダー?)になったときに、どう振舞うべきかという点。こちらは実際の業務でも必要な知識と思われるので押さえておきたい。
構成的グループ・エンカウンターの場合
構成的エンカウンターを行う場合、次のような知識やスキルが必要(タイトルのみ抜き出すので、気になる人は本文を読んだほうがよいです)。
- 構成的グループ・エンカウンターに関連するカウンセリング理論に関する知識とスキル
- リーダーシップ
- エクササイズ
- インストラクション
- シェアリング
- 抵抗への予防
- 介入
特に「7.介入」は知っておくと問題が解きやすいかも。
構成的グループ・エンカウンターにおける介入は、メンバーが自分で自分の権利(例えば、沈黙したい)を守れない場合、インストラクターどおりの作業をしない場合、ルールが守られていない場合などにグループを軌道に乗せるために介入する。
職業紹介におけるグループ・ワークの場合
P331 図表6-2に「グループ・ワークにおけるテクニック」がまとめられている。全7項目あるが、いずれも介入のタイミングや方法がまとめられているので一読されたい。
特に「特定のメンバーが話し続けている場合」などは過去問にもあったが、図表6-2によればこれは介入が必要な場面と読み取れる。ほかの参加者へ質問してみる、話し続ける内容を無視してみる、それでもやまなければ「ほかの人の意見も聞いてみたいと思います」と阻止するなどとある。
つまり、グループのことだから主体性を持たせようと何でもかんでも成り行きを見守るのではなく、ファシリテーターは常に注意深く会話の流れを見守る必要がある。
本日は以上です。